「私の場合、どのくらいの期間で元の夫婦関係に戻れますか。」と尋ねられることがあります。
「そうですね、浮気だったら3ヵ月、すでに別居されているのなら半年はみておいてください。」などと一律にお答えできればよいのですが、似ているケースはあっても全く同じということはありませんし、そもそも相手のあることですから、いくら予想を立ててもその都度行動に変更が必要になります。
手遅れになるのではという不安から、焦る気持ちになるのは誰しも当然だと思います。ただ、私としてはつくづく「時間はクスリだなぁ。」と感じることも多いのです。
例えば、「最近喧嘩が絶えなくて、もう離婚しかないと思っています。」というご相談を受けることがあります。お話を丁寧に伺い、その方の気持ちがほぐれていくにしたがって、「ああ、確かに主人はそんなことを言っていました。」だったり、「もしかしたらこういうことを言いたかったのかもしれません。」など、相手が言ったことに対するご自分の受け取り方が変化することも少なくないのです。
私のところでは通常、1回目の面談と2回目の面談には約2週間の期間を空けています。そしてその2週間は、1回目の分析内容をかみ砕く時間として使っていただいています。2回目の面談でご本人の意志の確認と方向性が明確化した後は、ご自身のタイミングで必要だと思われた時に、今後やるべきことや気持ちの再確認、行動の修正にお見えになるという具合です。
初動行動は大切ですが、修復でも離婚でも、まずは焦らないこと。
ご自分としては十分冷静なつもりでも、どうか、「この道しかない」と思い込まず、少し時間をかけて気持ちを見つめ直してみられることをおすすめします。