思い込みと思いやり


実際にお聞きした話です。

いつもなら夕食を用意する時間。
どうにも体調が優れず、寝込んでしまったあなた。
ご主人にメールで具合が良くないことを伝えると、すぐに返事がありました。
「うん、わかった。何か買って帰るから心配しないでいいよ。」
ああよかった、とあなたは安心して横になり休んでいました。

そしてご主人が帰宅。
スーパーの袋から何かを出すようなガサゴソという音がします。
テレビの音も聞こえてきます。
けれど、いつまで待っていても一向に声をかけてくれる気配がありません。
さすがにお腹も空いたので、横になっていた体を起こしリビングへ行ってみると、そこには夕食を終え、ソファでくつろいでいるご主人の姿がありました。

あなたの様子を見て「具合どう?大丈夫?」といつも通りの優しい言葉がけです。
でも、どこにもあなたの夕食はなさそうです。

さて、あなたならこんな時どう感じますか?
(自分の分だけ用意するなんて、何て思いやりのない人なんだろう)でしょうか。
それとも(私の分もお願いね、と伝えなかった自分が良くなかった)でしょうか。

言わなくてもわかっていると思い込んでいた、自分にとっては当たり前のことだと思っていた、無意識に期待していたことが裏切られたと感じた時、信頼関係はたやすく揺らぎます。しかし、期待通りでなかったからといって腹を立て、相手を責めても問題の解決には至りません。

感情的になりそうな時、なかなか難しいことではありますが、相手と自分の考え方の違いを受け入れるために、ひと呼吸する時間をあえて作ってみる、そんな工夫をしてみてはいかがでしょうか。

 

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